動物たちの存在について、考えさせられました。

今日で1月が終わります。
本当に辛い1月でした。
前回の春のおとづれの記事の翌日の15日、
羊の女の子の方も、男の子の後を追ってしまいました。
男の子が逝ってしまった後、獣医さんを呼びたくても、
ベリベラさえも3年近く登録をしていないフレッドとナタリ側の事情で、
何の処置もしてやれずに逝かせてしまったのが、悔やまれて悔やまれて、
とっても苦しんだその後1週間でした。
ブログにも書けませんでした。
運悪く、虫下しの薬が切れていて、それを注文していましたが、
間に合いませんでした。
それを飲ませていたからって、元気になったかどうか・・・。

でも女の子が死んでしまったからには、もうベリベラを死なせるわけにはいきません。
オオキミが生まれた3年前の冬、数日後の、バレンタインデーの朝、
フレッドのうちの雪がちょっと積もる原っぱの真ん中で
死にそうになっている2頭の羊を見つけて、
最初は暖炉の前の机の上にダンボールを置いて暖め、
午後にはベーと鳴いてくれたベリベラ。
お乳の出ない母親代わりに、ナタリと私の二人で
4時間おきに哺乳瓶に羊の粉ミルクを作って、数ヶ月世話をし続けたものでした。
私たちを母親と思って、羊には珍しく近寄ってくるかわいい子達です。
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赤ちゃんの時のベリベラ、本当にかわいかったです。


まずは獣医さんに、来てもらいました。
2頭の様子を診てもらい、母親だったベリが痩せてしまっているのが、特に心配です。
干草だけでなく、栄養のある、
カリカリのような食べ物をベリだけにあげるようにと指示を受けます。
それは時々あげていて、うちにもあるので、OK。
でもお薬などは、まずは登録をしないことには、処置を施せないのです。
登録済みの番号札のイヤリングが届いたら、再び先生に来ていただいて、
イヤリングを付けてもらう段取りとなりました。

さっそく登録しようとしましたが、
生まれた場所で登録、その後住所が変わったとしないといけないのです。
しぶるフレッドを説得して、手続きしてもらうようにしました。
ナタリが書類を書いてくれて、羊に付ける番号札のイヤリングの請求。
届いたのが25日の金曜日でした。
26日土曜日の朝、フレッドのうちの牽引車を借りて、新しい干草を買って来ました。
イヤリングを付けてもらうために獣医さんにも15時に来てもらうようにしました。

でも、その時、ベリの様子がおかしいです。
干草が来ると、いつもは飛びついて食べ始めるのに、
座ったままなのです。
女の子が死んでから、いろいろ日本語の羊の飼育サイトに行って、
羊の習性について私なりに勉強しました。
羊はもともと草原で暮らすので、生まれてすぐに立つし、
病気になっても、弱った様子を敵に見せないために
とっても我慢強いのだそうです。
なので、牧場などでも、朝元気に飛び出して行ったかと思うと、
午後に急に具合悪くなって、死んでしまうこともしばしばなのだそうです。
なので、ベリの動かない様子で、私は発狂しそうになってしまいました。
ちょうどクマの娘も来ている週末でしたが、お昼を作ることもできず、
獣医さんが来るまでの数時間、ずっとベリの近くで声をかけ続けました。
とても長く感じました。
小屋の中にもっと太陽が入るように、
オオキミが子羊が生まれた時に入り込むのを防いでいた板をクマにはずしてもらったり・・・
力を与えるために、心臓の上に当たるところの毛の中に、水晶の玉を入れておきました。
女の子に何もしてやれなかったことが後でものすごい苦しみになっていたので、
動転しながらも、その時考え付くできる限りのことをやってあげたかったです。


やっと獣医さんが来てくれました。
一目見て、だいぶ弱っているね~ と。
イヤリングは弱っている時にかわいそうなので、とりあえず虫下しを飲ませ、
抗生物質と、ビタミン剤の注射2本を打ってもらいました。
その後、クマはフレッドのうちからトラクターを借りてきて、
羊の土地の大掃除をしました。
注射が効いたのでしょう。
物音に気づいて、ベリもベラと一緒に、一度は元気に立ち上がって、
小屋の外にまで出てきました。
やっぱり子羊よりは丈夫だから何とかもちそうかも!よかった~ と期待が膨らみました。

獣医さんに、今夜も寒くなるから、防寒をしっかりね、と言われていたので、
ナタリのところから小型犬のホテルで使っている電気ランプのストーブを借りてきて、
延長コードを引いて、小屋内につけました。
開口をしっかり板で塞いで、寒さが入らないようにしました。

夜になっても、何度も見に行きました。
でももうだいぶ弱い感じ…

そして、朝7時半に見に行くと、
心臓の音がものすごく早く大きく鳴っていて、
お水を飲ませると落ち着いたけど、その15分くらい後に、
一度目を見開いて、足を動かして、
私が胸を触っているうちに、心臓が静かに止まってしまいました…。

クマと私の見ている前でした。
彼もわんわん泣いていました。ベラも一緒にいました。
壁のすぐ外にはオオキミもいました。
彼にとっても、悩ましいガールフレンドでしたから。
気が付いたら、前の日入れて、その朝も最初はしっかり毛の中に入っていた水晶の玉が、
わらを敷きつめた地面に落ちていました。
こと切れても、ウールが本当にあったかくて・・・
外に出たら、一面真っ白の霜。
松の葉の先が白くて美しかったです。
東の空がまっピンクで、夜明けがこれから始まる時間でした。


その後午前中作業を終えて、トラクターを返しに行きながら、
べりの遺体をフレッドの所に持って行きました。
そうしたら、
大きくなった子の遺体は、専門の人に取りに来てもらわないといけないのだそうです。
知りませんでした。
でも、クマが、どこか知らないところに行っちゃうよりは…と思い、
イヤリングも昨日来たばかりで、
獣医さんに元気になったら付けてもらうはずだったので、まだ付いてないし、
本当は3年も前から登録していなきゃいけなかったのに、何で!
と、死んだのにいろいろいわれて怒られるよりはこのまま黙っていた方がいい
という意見で、フレッドを促し、
彼の土地の森の奥深いところに埋めました。
ここで生まれて育った子だし、お母さんもいるし、死んだ子供たちも近くに眠っているし・・・。

13時頃には埋めてしまって、
人間のお通夜とかお葬式と比べたらなんか早いようにも思いましたが、
病気だったら、他の動物にうつったら困りますものね。


でも子羊たちの時より、やれるだけのことをやったので、後悔は少ないです。
もっと早く、お乳を上げているときから、食べ物を十分にあげて、
虫下しの薬を12月頃に飲ませればよかったか、と考えたら切がないですが、
フレッドの土地の他の子たちはこれと同じものを食べて、子供を産んで、育てているから、
お薬も同じ時期に上げているのだから、何が原因だったのか?
獣医さんの意見では、他の人が柵越しに何か悪いものをあげたことも十分考えられる、と。
みんなも口をそろえて言います。

今は独りぼっちになってしまったベラが、一人で耐えられるかがとても心配です。
ベりが死んだ朝、わざと開けていた車のトランクに入れていたべりの遺体を、
何度も覗き込んで、私が車で出発するとベラはベエベエ鳴いていました。
べりも子供たちが死んで、お乳を上げていたとはいえ、
その後は食べなくなって やせ細ってしまったんじゃないか… とか考えてしまいます。
ベラは今のところ丸々太っています。
でも、様子をしばらくよく見て、食べないとか、下痢したとかしたら、
すぐに獣医さんに来てもらうことにしましょう。
フレッドのうちの、他の羊と一緒にさせることもありですが、
ベラが病気でないことを確認してからでないと、他の子にうつってもいけないし
第一、他の子たちとうまくやっていけるかどうか?
夏に連れて行った時は、ベリベラだけが他の子たちの群れと離れていたし。

直後は本当にくたくたでした。
具合の悪いベリの横で、トラクターやシャベルを使って、
土地や小屋の中の掃除、その後の消毒など、肉体労働もこたえました。
日曜日の夕方、クマの娘がうちに帰るため駅に送っていくのですが、
私はさすがにもう行けませんでした。
夜になってから、さらにベラの寝床つくりのために、
消毒後乾かしてあった小屋にわらを敷く作業もしました。
寒さが入らないように、出入り自由の毛布のカーテンを付けてみましたが、
消毒剤の臭いがいやなのか、中に入ろうとしないので、
斜めに半分カーテンを開けておくようにしました。

4日経った今、ベラは、干草ロールを一日中ずっと食べています。
一人ぼっちが寂しくないように、頻繁に声をかけています。
ベ~っとお返事してきます。
たくさんあげるといけないので、ちょっぴりづつパンや栄養の高い方のご飯を上げて、
オオキミにも、頻繁にベラの近くに行ってもらうようにしています。
新しい干草は、パレットの上において、地面に直接付かないようにしました。
毎晩干草をロールから少し取っては、
小屋の中にも入れてあげるようにしています。
獣医さんにまだベラにイヤリングをつけてもらっていないので、近々に来てもらいます。
虫下しはベリと同じ日に、クマと私で土曜日の夜飲ませました。
薬を取るのに便利な注射器が、ベリが噛んでしまったせいか、ひびが入ってしまっていて、
ガムテープで補修しましたが、空気が入って、
ちゃんとした分量を与えるために3回も要して大変でした。
土曜日の19時前で、薬屋に行くには遅すぎ、日曜は閉まっているフランスです。
普通虫下しは半年に1回ですが、
卵がいたら、それがかえった頃を狙って、今度は2ヵ月後です。
それまでに注射器を買っておきましょう。

ベリベラを診てくれた先生は、土曜日ベリを一目見た時、
もう長くはないかもと思っていたそうですが、私の前なので、何も言わなかったことが、
ブルドッグの繁殖のために同じ先生のところに行ったナタリから 後から聞きました。
でも先生自身も分からなかったし、希望を持ちたかったのかも、とクマは言います。
そう思っていたのであれば、しっかり言って欲しかったような、そうでないような・・・
とく分かりません。

女の子の時は、いろいろしてやれなかったから、後悔していると私がナタリに言うと、
食って掛かってきて、激しくその考え方を非難して、私がちょっと傷ついちゃうくらいでした。
彼女は、犬の繁殖の仕事もして、死ぬ子や、母親が赤ちゃんを食べちゃうシーンとかに
しょっちゅう遭遇していることもあって、
とってもドライに動物のことは捉えていて、それは当たり前ですよね。
特に動物に関しての考え方。激しい否定。
それが彼女の人生の困難に対する対処の仕方なんでしょうね。
野生的です。
私にはついて行けない、まねできないことだと距離を感じました。
でも彼らのところにはしょっちゅうたくさん動物がいて、
一匹ぐらい死んでも悲しんでいる暇はなくて、次々と世話しないといけないし、
ちょうどベリが死んだ朝にも、2頭子羊が生まれて、
母親は一頭にしかお乳を飲ませないで、もう一頭を鼻でどついて押しやるので、
それじゃあ死んじゃうからということで、
日曜は店がお休みだったからしょうがなく牛のお乳をしぼって
哺乳瓶で2時間おきに飲ませて、
月曜からはベリべラの時のように羊のチーズ屋さんに粉ミルク買いに行って、
なかなか溶けないんだけど、頻繁に哺乳瓶であげているようです。
そういうことに忙しくしていると、悲しまないで入られます。
だからって言って、私にはそれをやり続けるエネルギーはないですけど…
そのお乳を搾った雌牛のおなかの中にまた子牛がいるそうです。
なので、今までいたかわいい子牛、
先日までなでなでしてかわいがって、パンソーなんて名前までつけていた子牛を
フレッドは4日前に殺して、日曜は私も食べちゃいました。
ナタリの弟のお嫁さんはブルドッグの繁殖をしていますが、
彼女は自分が撫でた動物は絶対食べられない、
愚かしいエスプリなんだけどね、どうしてもだめ と言って、食べませんでした。
彼のうちの倉庫にはお肉屋さんのように牛の肉が天井からぶら下がっていて、
それを削いでは食べています。
なんか私の感覚は麻痺してきます。


今回の出来事で、私もとっても勉強しました。
羊のこと、動物のこと。
ネットで読んだ、ニュージーランドや北海道や世界中で
牧場をやっている人たちの苦労や、気持ちの整理の仕方、考え方。
自然相手に生きていくということ。
身近なところでは、ナタリとフレッドの生き方。

ちょっと前まではカナダの寒いところで、老後を過ごしてもいいな、と思いましたが、
羊が続けざまに3頭ぽっち死んだくらいで、こんな風に精神的に参って、
寒い中の肉体労働がたたってしまっているようじゃ、
とても大自然の中では生きていけないな、と 根っからの都会育ちの自分を再認識しました。

私にとって、動物たちは、やっぱりペットでしかなくて、
いっぱいいっぱい愛情を注いで、少しでも長くすばらしい瞬間を一緒に過ごせるように、
永生きを願うことしかできないのです。


こんなとっても悲しい1月でしたが、
月末にあたり、このブログにまとめることで、悲しみをここに納めて、
また楽しい明日のことを考えるようにしなければいけません。
本当はブログに書くのを控えようかとも思っていました。
皆さんから、私の動物に対する知識や責任の無さ過ぎ、考え方が甘過ぎ と、
批判されるのではないかと怖くもありました。
でも事実は事実、起きてしまったことを教訓にして未来に繋げるしかありません。

いやなことやストレスたくさんの 外で働くクマに、
私が心のバランスをとって、いつも楽しげにしていることが、
クマ自身の心のバランスを保つ秘訣だ…とも、今回悲しみのどん底の時に言われました。




今日もとっても冷たい風が吹いて、でもとってもいい天気。
ベラは干草ロールにアタックを続けていて、
オオキミはその横で日向ぼっこ。
時々外を知らない人が通ると、ワンワンほえて威嚇して、まるでベラを守っているようです。


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今日のベラちゃん。



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骨ガムもらってご機嫌のオオキミ。
ベラちゃんも気になるのかな?
オオキミ、いつもベラちゃんを守ってあげてね。







 
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by tchierisu | 2008-01-31 21:51 |