気をよくして、調子づいております!


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シャモニからのドリュ針峰


突然ですが、実は私、山好きです。
30の頃東京で怪我をして、もう走ることができないかも...と思った後、
こんなに軟弱な私が山歩きに目覚め、
たくさんの先輩達のお陰で、
まるで最初から体育会の人?などと呼ばれるほどになりました。
フランスに来たのも、山+フランス語=シャモニという公式から
モンブランのふもとで拾っていただき、
なんとかこちらに住み続けられることになったのであります。

毎夏、季節労働で、シャモニを基点に、
スイス・イタリア方面で、日本からのお客様をお連れして、
ハイキングや、登頂のお手伝いなどをさせていただいておりました。
でもそれは10年前から5年くらい前までの間のこと。
最近では既に3年前、パリの店を夏休みと称して閉めて、
その間1ヶ月だけ山の仕事をしましたが、
治療のため病院通いの直後だったこともありますが、体力の衰えを激しく感じ、
「もうマッターホルンの肩のヘルンリ小屋までは、元気よくお客さんをお連れできないな....」
と独りさみしくさとった次第でした。

でもやっぱり山は好きです。
今私が暮らすオルレアンの郊外の村は、農作物が豊かな土地ではありますが、
全くのまっ平ら...
傾斜が、起伏がありません。
さみし~~~
禁断症状が出ます。

東京で暮らしていた頃は、忙しい仕事の合間に、
10日に一度は山に行かないと、元気に仕事が続けられないような状態となり、
よく奥多摩・秩父・山梨などの近郊の低山に思い立つとひとりでも行っておりました。
でも現在ここから一番近い山のある場所が、
先日ジープの祭典の記事をお送りしたオーベルニュ地方。車で3時間です。
一番高いピュイ・ドゥ・サンシーで、標高1885メートルです。
やっぱりアルプスまで行くとなると、550キロ 6時間近く走ります。

以前はオルレアンの暮らしに疲れて、
シャモニの近くにひとりで2週間逃げた時もありました。
11月末から12月はじめのシーズンオフ、
雪が降り始めた季節でしたが、毎日ひとりで黙々と山の中を徘徊しましたっけ...

でももうそれも数年前のお話。
最近は刺繍にハマったこともあり、すっかり一見インドア派。
静かに暮らしておりました。


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2004年、日本からの雷鳥博士とフランス人鳥類学者を
私のおんぼろフィアットUNOでヴァノワーズにお連れした折撮った、
かわいいエーデルワイス。



ところが、前回お送りした、5月6月の一連のウオーキングのお陰で、
何か体力に自信がついた最近の私。

3月のパリ歌舞伎を一緒に観て、
おうちをパリでの私の常宿にさせていただいている友人Hさん。
Hさんのお友達にSさんという方がいらっしゃいます。
私は以前一度だけお目にかかったことがありますが、
HさんはSさんに誘われてウオーキングに時々行っていると聞いていました。
先週そのSさんから直接メールをいただきました。
Sさんは去年トゥール・ド・モンブランという、
モンブラン山塊を1週間かけて歩いて回るツアーに参加して、完歩されたそうです!
私は以前日本からトゥール・ド・モンブランにいらっしゃるのお客様のお世話はしましたが、
とっても大変なので、付いて回る仕事は避けてきました。
1週間分の重い荷物を背負って、毎日登ったり下ったり1000メートルづつ、
一日6~7時間 が1週間以上も続くのです。
それを制覇したSさんが、私の山好きという噂を思い出して、
今年のトゥール・グラン・コンバン に一緒に参加しませんか?とお誘いくださったのです!

グラン・コンバンという山は、
モンブランからマッターホルンへ歩くオートルートという道の途中、
スイスとイタリアの国境に位置します。
セントバーナード犬で有名な、グラン・サン・ベルナール峠なども通って、
そのグラン・コンバン山の周りを7日かけて歩くというのが
トゥール・グラン・コンバンです。
そういうツアーの厳しさ、大変さが想像つく私は、
どんなに山に行きたくても、はいはい それでは というわけには参りません。
ガイドや、他のお客様に迷惑がかるというものです。
今の私の身体では、到底無理とジャッジが下ります。

でも私の心を動かしたのは、サモワンスのアソシエーションの主催するそのツアーは、
なんと、ロバと馬のあいのこ、ミュルが荷物を運んでくれて、
自分はお水と行動食だけかつげばいいのです!
これは大きなダバンタージュ!
私もまた行けるかも...と、無謀にも心が動きます。

お客さんを連れての山歩きは。
いざ何か起こった時は、谷まで、あるいは近くの小屋まで、
責任感いっぱいに走れないといけません。
全行程の時間を気にして、お天気を気にして、お客さんの不満を気にして、
緊張の連続であります。
こっちが焦っても、そんなそぶりはおくびにも出さず、
楽しくおしゃべりし続けて、お客さんを不安がらせてはいけません。
全くもって、大変なお仕事なのであります。
それをするには、体力にかなりな余裕が必要なのです。

でも今回は一変して、私がお金を出すお客さんです。
自分の歩くことに集中して、エネルギー配分に専念すればいいのです。
それに荷物はかわいいミュルちゃんが持ってくれて、
お昼ご飯までピクニックの場所で配給だそうです。
たのしそ~♪


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シャモニの町からここまで300メートル。
私の体感で300メートルの標高差を測る基準がこの景色です。



でもやっぱりどんな行程になるかよく知らないといけません。
行くにせよ行かないにせよ、下調べしないと気がすみません。
地図好きの私であります。
是非とも手に入れたい25000分の1の山歩き用の地図、
特にスイスとイタリアのは、オルレアンなんかでは手に入りません。
パリのSさんに、お忙しいところ、登山用具専門店に行って、
探して送っていただくようお願いしました。
ご親切にも、その他の資料と共に、
網羅されない部分は、以前現地で買ったものを
A3で4枚のカラーコピーにして同封してくださいました。

それが届いたのが昨日。
一日じっくりツアーの毎日の行程を地図の上でシュミレーションしました。
一番きつい日で1300メートル登って1300メートル下る日があります。
そんなのが6泊7日続きます。
でも毎日よく食べれてよく寝れれば、何とかできるかもしれません
...なんて気になって来たから怖いですね~。

それにはまず今の体重をどうにかせねば..です。
今までの人生でこんなに重くなったことない状態です。
体が重くて、登りがきつくなる、
下りでも、負担がひざに来て、苦しむのは自分です。
まっ平らなここでは坂を登ることができないので、
心臓の訓練をするには、泳ぐか走るかですね。
でもどっちもできそうもない。
でも腹筋や、ステップで足を鍛え、できる限り歩くようにしましょう。
山行きの訓練の一番のトレーニングは山歩きです。
7月22日からの出発に備えて、前の週からアルプスに行って、
毎日軽い山歩きをするべきでしょう。

Sさんがおっしゃるには、
マイナーなコースなので、人が集まらず催行されないかも... とのこと。
そうなったら、2人でまた別のアローラの谷に入って、
自分達のペースで山歩きしましょうと言うことになりました。
体力の無さを怖がる私を、Sさんもきっと不安になってきたのかもしれません。
私を心配してのお心遣い、ありがたいことです。
その計画も、のんびりバカンスで、とっても素敵です。
でもそういう楽しみは、いつでもできること。
お客さんになって、できないかも...というのに挑戦して、
遂にはそれを成し遂げ、達成感、大満足 っていうのは今の時期だからこそでしょう。
捨てがたい。う~~~ん。

そんなこんなで、とりあえずはすっかり山に行く気分。
またもやシャモニで仕事をしていた体育会系のノリの日々で、
たまったアイロンかけや、洗濯など、家事がはかどるはかどる。
朝も早く起きちゃいます。
刺繍もやっちゃいます。

クマはそんな山行く私が大好きみたいです。
体育会系モードと化した私の生活ぶりが気持ちいいようです。
彼の仕事は人様がバカンスの時が一番忙しく、7月のその頃は、他の社員もお休みをとり、
彼一人で、あっちこっちの現場に行って、時には泊まりも余儀なくされるようです。
そんな時、電話も通じないような山に私が行っててくれて、
楽しくエンジョイしててくれると思うと、
余計な気を使わず仕事に専念できて良いそうなのです。



そして、今日、ついに意を決して、
アソシエーションに電話しました。
人が集まらなくて、催行されないかも...ということでしたが、既に8人。
ちゃんと出るそうです。
体力不足の不安を訴えつつも、とってもサンパなシルビーさんの声をきき、
ネットでとうとう申し込んでしまいました~~~!
ネット販売のお買い物をポチッとしてしまったのとはわけが違います。
大丈夫なのだろうか...もう後には引けません。
トレーニングです。


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シャモニから300メートルの高さにあるのは、実はこのシャレフローリアです。電気も水道もないけど、たっくさんのお花がとってもきれいで、ここで一息つくのは至福の時。



...って言って、パソコンの前でこれ書いてるんだからだめですね~。
さあ、ステップの機械でも出しましょうか。

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by tchierisu | 2007-06-28 02:16 | 山歩き