田舎のリス 巴里に行く 長い後編

CDGアエロガール1の到着口に現れたリス母は、
すでに1週間以上もウイーンとベルリンをうろうろしていた割には、
相変わらず元気いっぱいそうでありました。

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ロワシーバスでホテルに戻り、チェックイン。
部屋はまだ用意ができていないので、
隣のバーでまずビール。

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指定された時間に行ってもまだ部屋が準備されていず、
しょうがないので、着替えもできずに、お買い物開始。
朝、田舎の駅は寒かったけど、都会は暑い。

↑とりあえず、この建物の近くの店へ。
めずらしく親切な日本人の店員さんのお名刺をいただけた。
これは今後に繋げます。
以前にも当たった事のある、
ちょっとひと癖あるフランス人店員さんのご機嫌取りもうまく行ったようで、
好感を持ってもらえたのか、少しずつ欲しいものも出してもらえて、
目的のものをゲットできて、ほっ。
何よりもここが一番プレッシャーであったので、
無事に終えて良かった良かった。
しかし、毎回思うが、
何で客が店員のご機嫌を取らないと、見せてももらえない、
こんな買い物しなきゃいけないのだろう?
でも、私もだんだん戦略を飲み込んできて、
この店の買い物が上手になってきてしまった。
...なんかトホホである。

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ホテルに戻って、やっと部屋に入れる。
↑外の景色はこんな。
なんてうるさい大都会。

トントンとノックの音がしたので、バゲージが届いた、やっと着替えられる・・・と思いきや、
さっきのお買い物が先に着いたよ~。
これまた驚きの早さ。

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↑お部屋もこんなにキンキラキン。

ホテルのある地区は、以前私がパリで仕事をしていた時の生活の場。
なので晩ご飯は、よく行っていた中華屋さんに。
パリコレの時期なので、日本人がたくさん。ほぼ満席です。
店のお客さんが外を歩く人に手を振る、六本木か青山状態。
すごく久しぶりに行ったのに、扉を開けたとたん、
「マ・ダ・ム!」とお店のマダムにまず言われ、
ウエイターやウエイトレスさんみんな私のことを覚えていてくれて、歓迎してくれました。
うれしいな~。
お味は相変わらずフランス中でここしか食べられない味。
あまりお腹が空いていないはずの母も、「食べ過ぎてしまった」。

今回自分がつくづく田舎のリスだと感じた出来事は、
夜寝れない。
こんないい部屋の、こんなにいいベッドなのに...。
それというのも、外が明るすぎる。
大都会で、夜中まで外で人が騒いで、パトカーなどがひっきりなし。
そして、メトロの音がものすごく大きくて、振動がすご~い。
東京の池尻にいた頃は、地下鉄、国道の地下トンネル、普通の国道、高速の陸橋と
何層もの道路脇で、揺れようがうるさかろうが明るかろうが、いくらでも寝れたのに、
今じゃ田舎で、キーンと耳鳴りがするような静けさと、漆黒の闇の中での夜を過ごす毎日。
当然かもね~。

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また食べる話ですが、
翌朝のプチ・デジュネはホテルの下で。
日曜は11時まで居られるので、元を取るようにゆっくり時間をかけて長居しました。
ご飯と味噌汁、しば漬けに牛肉の和風煮込み
クロワッサンにメイプルシロップに日本茶とコーヒー。
お昼ご飯分もしっかり。

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この日のオペラは2時半からのマティネ。
ホテルの隣ならいいのに、バスティーユです。

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今回私の分のチケットはインターネットで購入。
オペラ・ドゥ・パリのお得意さんとなり、顧客番号ももらえて、
郵送されたチケットには、今期のカレンダーや会員カードが同封されていました。
開演の3日前には、
『もうすぐあなたが注文したオペラの日ですよ、お忘れなく...』と、メールも届きました。
親切~。
驚いたことに、母は日本のエージェントに席を取ってもらったのに、
前から13番目の2人の席が隣同士!
なんという偶然、こんなことってあるのでしょうか?

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この日の演目は『サロメ』。
前もって母から送られていたDVDで予習もばっちり。
でもそのどのDVDよりも、この日の生が一番で、大満足です。

というのも、サロメには、
以前はヌードダンサーにすり替わることもあった程の踊りの見せ場があって、
ソプラノ歌手が、どこまで脱ぐか、くらいは見張っても、
上手に踊ることなんか誰も期待していません。
なのに、この日のソプラノ、キャトリーヌ・ナグレスタッド。
声がしっかり出ています。か細過ぎません。
いよいよ注目の踊りの場面!
なんと、指の先までしっかり演技できていて、本格的ダンス。
そして、最後は一糸まとわぬ状態まで脱いでしまいました。
そんなハードなサロメなので、エネルギー配分が大変なのだそうです。
でも彼女は踊りの後でも、最後まで、
それはそれはものすごく上手で、声もしっかり出切っていました。
感動でした。
心から「ブラボー!」でありました。


その後あまりのすばらしい演技に当てられてか?
カードの暗証番号がわからなくなってしまいました。(爆)
フランスのほとんどの銀行のカードは、暗証番号を自分で決められず、
銀行からのあてがいぶちを覚えなければなりません。
1回目でだめで、もう少し経ってから、今度は絶対大丈夫と自信を持って2回目。
それもだめ。
昨日までしっかりいつものように使えていたのに....。
3回目はもうカードが手元に戻って来なくなるので、辞めました。
クマに電話で頼んで、うちにある大昔の書類を調べてもらいました。
3桁までは合っていたのに...。
笑いごとではありません。
すっかり自信喪失。落ち込みました。
頭の中がきゅーううっと小さくなっていた感じがしました。
だいぶ疲労していたみたいです。

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その晩は久しぶりにお友達にも会えました。
前から伺いたかった彼女の叔父さんのおすし屋さんに、やっと行くことができました。
噂に違わぬおいしさで、
これなら日本にいちいちおいしいものを求めて帰ることもないわ!

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彼女の赤ちゃんも、もう赤ちゃんではなくなっていました。
でも、はじめましてなの。

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帰りのタクシーがエッフェル塔の前を通った時、偶然にも丁度時報。
電飾がピカピカ点滅し始めました。

翌日は高い朝食はやめにして、デパートに直行。
母のスーツケースの鍵がひとつ壊れてしまったので、新しいのを買うためです。
壊れた方のは私が持って帰ります。
他に母の香水や、私のサングラスも、しっかり免税で買ってもらっちゃった~。
デパ地下ならぬデパ2階で、食料品を買って、ホテルで荷造りしながら食べます。
あまりの疲労に1時間ほどぐっすりお昼寝しちゃいました。

2日目の夜のオペラは『ラメルモールのルチア』でした。
そこらの気の強そうなパリジェンヌみたいで、顔見た限りではあまり好きでない、
母がおっかけをやっている、ナタリー・デッセーのソプラノでしたが、
う~ん 流石、美しい透き通った声でありました。
茶目っ気たっぷりの彼女、今が元気いっぱいという感じです。
でも私は、前日のちょっと太目の声のソプラノ、
キャトリーヌ・ナグレスタッドの方が好きかな?

私がネットで取った席は前から6番目。
母のは2階席の2番目。
なので交換してあげました。
高いところからは、昨日と違って、オーケストラもよく見えて面白い。
ホルン吹いてる若者が美しかった...。
この日は演出が面白かったです。
オペラグラスでひとつの所を見ていると、
他でも数箇所で人が演技しているので、面白いところを見逃してしまいます。
舞台装置が大掛かりで、出演者が高いところで歌います。
なので、2階席の人のまん前まで来る感じ。
音がとてもよかったです。

メインのオペラも2つともよかったし、
お買い物もちゃんとできたし、
ここまでは何とかうまく行きました。
でもその安堵もつかの間でした。
空港に行く最終日の朝、
霧のため大型トラック2台の大事故のため、なんと高速が閉鎖。
もう絶対飛行機に間に合わない...と、タクシーの中ではすごい緊張。
でも2日前バスティーユに行く際、感じがよかったので予約してあった運転手さん、
とてもがんばってくれました。
バスを使っていたら、もっともっと遅れたことでしょう。
結局、予定より15分しか遅れないで到着することができました。

急いで免税手続きへ。
ラッキーにも前に2人しかいません。
1月は長蛇の列でしたからね~。
いつもの黒人の女性係官です。
案の定、全部見せろと要求され、スーツケースを全部開ました。
「お母さんが持って帰るのよ、あなたへのプレゼントは無しよ」と釘を刺されたので
「私の趣味じゃないわ。日本人はブランドが好きよね。
私もう日本人じゃなくなってるから...」
と冗談言って笑わしてあげました。

封筒を投函して、やれやれで、ルフトハンザへチェックイン。
ところが、飛行機は1時間遅れ!
そんなに焦らなくてもよかった~。
フランクフルトでの成田便への乗り次には十分間に合うので、
安心するように...ということです。
母には時間がありますが、私はまだパリで予定があるので、
コーヒー飲んで、母と早めに別れました。
気をつけてね~。楽しかったよ~。

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上りの高速の状態をさっき見て知っていたので、RERで戻ることに。
何よりも、母が無事に中に入って行ってくれたのでほっとしました。
緊張がほぐれていきます。
なかなか来ない電車をいらいらしながら待って、
メトロを乗り継いで、ホテルの地区に戻り、日本食材屋さんに行って
「わー、お久しぶり~。お元気でした~」とまたひとしきり。
今度オルレアンまで配達が来てくれるかも...ですって。期待。
お米と揚げせんべ、あぶらげ、トンカツソースなどなど買い込んで、
何故か手元にあるさっきのかばんに詰めるだけ詰めて、
大急ぎでホテルに戻って、預けます。
宅急便なんかないフランスです。
午後クマの仕事仲間がホテルまで私の荷物を取りに来てくれる段取りです。
一人でとてもこの荷物、電車で持って帰れないもの。
ありがたいな~。

そしてまた駆け足で、予約している美容院へ。
ちょっと遅れてしまいました。ごめんなさい。
なんと3年ぶりで髪の毛切ります。
3分の2の髪を切った感じです。 
髪の毛無いみたいに軽い!
肩こり治りそう。体重減りそう。
お掃除を最後までしないでもらって、床に落ちた切った髪の量を見て、
「かつらが2つ作れそ~」。

そこへ母から電話。なんとまだパリ。
飛行機1時間じゃなくて2時間以上の遅れ。
ドイツも霧で、飛行機が飛ばなかったようです。
やっとフランクフルトへの便に乗るところです。

せっかく3年ぶりなので、パーマ・ブローもお願いしました。
なかなかかからないです。
すごく時間かかります。
この後会う約束の友人、待たせてます。
結局16時過ぎ、爽快に美容院を出ました。
お値段は爽快じゃなかったけど...。

久しぶりに会う友人は、
パレロワイヤルの公園で、しびれも切らさず私のことを待っていてくれました。
元気そうで、以前より若々しい感じです。
いつものように優しくて、こんなに待たせても怒ってませんでした。ごめんなさい。
髪の毛褒めてくれました。
近くのカフェでお茶。
この本面白いから、って貸してくれました。
ぺちゃぺちゃおしゃべり。
お互い年齢なので、健康のことが中心です。
朝から、空港のコーヒーとカヌレだけだったので、
サンドイッチ食べました。

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オステルリッツからの電車の時間が近づいたので席を立つ前、
母にもう一度電話。
フランクフルトでは乗るはずだった成田行きは当然もう出た後。
一緒にいた日本人グループも
名古屋便に走ってあっという間に掻き消えて、母は日本人で一人残され。
一生懸命片言で説明して、何とかANAの席が取れて、
17時に窓口が開くのを待って、切符を取り替えてもらって、
出発はなんと20時45分。
かわいそうに...。
苦労して、最終的にやっと通路側に取り替えてもらえてよかったけど...。

オステルリッツからの電車の中では
クロスステッチ刺繍をちょっとして、目が痛くなったので、
さっき友人が貸してくれた本をかんかん読んでしまいました。
1時間弱。
来た時乗った田舎の駅まで行く電車はもうあまりないので、
オルレアン・レ・ゾブレまでクマが迎えに来てくれました。
なんと車にはAUKIMIも乗っています。
髪型が変わって、別人みたいだと言ってくれます。
その言葉もうれしいけど、帰って来れてもっとうれしいよ~。
当分パリに行きたくないよ~。
うちにやっとたどり着いて、もう一度母に電話。
彼女もやっと今から成田行きに乗り込めるところでした。
うちに着いた1時間半後、私の荷物も届きました。
めでたし、めでたし。

こんなに長くなって、もっと切ってもよかったんだけど、
この話題はもう終わりにしたかったので、一気にがんばって完結しました。
お付き合いくださった皆様、ありがとうございました。
こんな風に長い方が、私の疲労感が伝わると思って...。
フ~~~~~。
[PR]
by tchierisu | 2006-10-14 08:58 | パリ