ヨーロッパアルプス。
スイスとイタリアにまたがる、標高4184mの峰を中心に広がる、グラン・コンバンという山。
2007年7月最終週、
その山の周りを歩く、トゥール・デ・グラン・コンバンを6泊7日でやりました。
オーガナイズはフランスSAMOINSサモワンスのアソシエーション CAIRNケルン
参加動機は、
7キロまでの荷物を、MULET=騾馬が運んでくれる というのに惹かれたためです。(笑)

写真の選択・縮小作業などが手間取り、
この記事をアップするのがとっても遅くなってしまって、
戻ってから早いもので、1ヶ月が経ってしまいました。
でも、これを締めくくらないと、私の夏が終りません。


《トゥール・デ・グラン・コンバン 第1日目 2007年7月22日(日)》

FIONNAY 1491m ~ Cabane de Chanrion 2462m
標高差 / 登り 1115m  下り 122m 


『皆さん始めまして!シャルロ、よろしくね!』

一般的に紹介されているトゥール・デ・グラン・コンバンの行程は、
スイスのマルティニからグランサンベルナール峠に抜ける
Entremontアントルモンの谷にある、ブルグサンピエールから出発することが多いようです。
でも今回私が参加したCAIRNケルン主催のトゥール・デ・グラン・コンバンは、
メインのグラン・コンバンを望む景色がクライマックスの最終日に来るように、
マルティニから入るもう一つの谷、バーニュの谷の奥、フィオネイからの出発です。

18日からのシャモニでの2日間の充分でない訓練の後、
ケルンとの集合場所フィオネイの、其の名も「ホテルグランコンバン」に前日21日に入りました。
シャモニからの道すがら、パリからマルティニに電車で到着した、
今回私をこの大アドベンチャーに誘ってくださった、Sさんをピックアップ。
Sは彼女の苗字なので、今後みんなは下の名前で呼んでいたので、
ここから私もTさんと名前を変更いたします。

マルティニでは、二人でCO-OPに行って、
スイスに入ってからでないと買えなかった地図や、お菓子などの行動食などを買い揃えました。

そして一路フィオネイに向かいます。



a0091997_23473687.jpg

↑ 21日のホテルグランコンバン。

私たちが着いた時、ケルンの一つ前のツアーを終えた人たちが、食事をしていたようでした。
1週間後、ここにこうして無事に着いて、
喜びと共に過ごす時は、私たちにやってくるのでありましょうか?

夕食時にはいくつかのグループがいましたが、
ひとつのグループはその後一週間、ずっと一緒に行動していました。
食事が終った後、ホテルのオーナーが、あるご夫婦を紹介して、
彼らも同じグループで、明日から参加されると教えてくれました。
はじめまして、どうぞよろしく~。

私は前日のモンタンベールからの下りのせいで、足がえらく筋肉痛でした。
まだ始まってもいないのに、寝る前には、Tさんから
マグネシウム入りのお薬を分けていただいたり.......
先が思いやられます。


さて、翌朝、22日日曜日。
前日の雨と霧の天気が、今朝は見事に晴れ渡りました!
集合はホテルの前に10時半です。
Tさんは村の教会で、まだミサが始まってなかったのですが、
そこまで行って、私の分までお祈りしてきてくれました。

そろそろ10時半。
私たちはホテルの代金を払ったり、キッチンでテルモスにお湯を買ったり...
そわそわ....
ふと見ると、通りの向こう側に人が集まっています。
どうもあれが私たちのグループのようです。

そして、少しすると、黄色いTシャツを着た大男が現れます。
これがガイドのピエールさんです。
よろしくお願いします!私は速く歩けませんので....と前振りもしておきます。


a0091997_23492095.jpg

ピエールが自分の車から出してきたのが、この赤い袋。
去年同じケルン主催でトゥール・ド・モンブランに参加していたTさんから、
騾馬に乗せる荷物は細長い赤い袋だと聞いていました。
100リットルの丈夫なゴミ袋に荷物を細長く詰めて、ギュウギュウ押し込みます。
できた袋は、ピエールが持ってきた秤で、正確に7キロ以下かどうかをチェックされます。
そこに配られた名札に大きく自分の名前を書きます。
6番が私のです、名前が見えますか?

私はフリースを入れたら7キロを越してしまうので、フリースは自分のリュックに付けました。
大きいとそれだけいろいろ入れてしまって重くなるので、
自分で背負うリュックは小さいタイプにしました。
後日お昼ご飯は分担して持っていくのですが、私はもうスペースがなくて持てないので、
いつも人に持ってもらって、ちょっと申し訳なかったです。

シャモニのKさんから、「Tシャツを毎日着替えるのなんか、日本人だけだ!」
と言われていましたが、やっぱり気持ち悪いですものね。
いくらすぐ乾く素材と言えども、途中で洗う気力があるかどうか...
靴下や下着だって、ぴったり日数分入れています。
重いのは、行動食のエネルギーバーなどでした。
あめもたくさん持っていたけど、Tさんの袋に入れさせてもらいました。


a0091997_23485238.jpg

ピエールが、
「じゃあ bestiaux(=家畜)を連れてくるか...」と川向こうの草原に去って行って、
連れてきたのがこの仔!
オス5歳の騾馬 Charlot シャルロ くんです!
きゃーかわいい!丈夫、頑丈そう!
思わず近寄って、なでなでしました。
もっと小さいのを想像していましたが、馬のように大きいです。
我々は13名+ピエールの14名、ひとり7キロの荷物なのでそれだけで100キロ。
他にシャルロ自身のための特別なとうもろこしとかの餌を積みます。
でも200キロの重さまで絶えられるそうなので、
120キロくらいにしておけば、彼は楽勝なのだそうです!
た・たのもしい~~。
それにしても、ピエールもシャルロと同じくらいの足の長さ。
歩くの速そうです~。


a0091997_23495882.jpg

みんなの赤い袋を積む前に、まずはシャルロに荷台を積みます。
そこに重い順から積んでいきます。

a0091997_23502168.jpg

逆さに積むことにもなるので、しっかりふたをしないとね。
それを上からゴムで留めます。
これだけ積むと、ちょっとかわいそうな気もしますが、そこは、彼のお仕事。
昨日見たグループもこのシャルロと一緒だったようです。
夏の間は毎週お仕事なのね。
でも山に行けば、たくさんおいしい草が食べられるので、
この季節労働もまんざらではないそうです。(シャルロ談?)



a0091997_23505635.jpg

10時半の集合でしたが、準備もあって、
いよいよ歩き始めたのは11時半過ぎです。
1時間ちょっと歩いて、
Bonatchiesseという、レストランがある小さな村を過ぎたところの草っ原で、
すぐにお昼です。
お昼の時はシャルロも荷物を降ろしてもらって休憩です。
みんなが分担して持っていた、生ハムやチーズやパンや果物が振舞われます。



a0091997_23511797.jpg

お昼の後、小一時間登って着いたのが、実は前日に車でロケハンを済ませていた、
Mauvoisinモーボワザン湖。
この写真は前日、お天気が悪かった時のものです。
とても高いダムがあるのですが、
その下からモウモウと霧が舞い上がってきて、怖いくらいでした。
右側に水が落ちるのが見えますが、その岩の中にトンネルがあって、
その中を通って、1日目の目的地、シャンリオンの小屋まで歩きます。
奥に見えるのが、Geléジュレ山で そこにイタリアとの国境 
Fenêtre de Durand フネートル(窓)・ド・デュラン があるのですが、
この時はまだ全くよく分かっていませんでした。
トンネルの中も登りで、途中の例の水が落ちているところは迫力でした。
トンネルから出た所で、既に標高2000mを越えました。

a0091997_2352946.jpg

前日と打って変わって、歩いた日は、こんなにいい天気!
湖畔のなだらかな登り下りの道をシャルロと一緒に歩きます。
荷物を積んでいるとよりいっそう、シャルロの動きが乱暴になるので、
シャルロの側にはあまり近づかないように、
すれ違ったり追い越す時は必ず山側を通るようにと指導されます。
荷物積んだシャルロが方向転換すると、勢いで谷に落とされかねませんものね。

歩きながらシャルロの匂いがいい匂いです。
ナタリの家で、犬の臭いより馬の匂いの方がよっぽどいい匂いよね
と、いつも話しているのを思い出します。
疲れた時にそんなことを思い出すと、とっても励まされました。


a0091997_23514589.jpg


随所で落ちてくる水が太陽に輝いて、なんて気持ちがいいのでしょう。



a0091997_2353359.jpg

今まで寒かったせいで、ここのところ、いっせいに全ての花が咲いた感じです。
ピンクのが、Joubarbe=センペルビブム
青いのが、Campanule=ホタルブクロ だと思います。
ジュバルブはほっぺたのひげって覚えなさい と、
その時グルノーブルから参加の女性二人組みから教わりました。
道すがら、こうして少しずつ一緒に歩くグループの人たちと、
お話しするようにもなって行きます。
Tさんとは、歩くリズムが違うので、一緒に歩くことは稀でした。
最初から、各自リズムがあるから、気にしないで別々行動にしましょうね...と言ってありました。
そして夕方、それぞれが一緒になった人たちの情報を、日本語で交換し合うのです。
みんなが分からない言葉って、こういう時便利...


a0091997_23535198.jpg

ゆっくり景色の写真なんかを撮りながら、一日目ゆっくり快適ハイキングです。
みんなてんでバラバラに歩いているよね。
フランス人らしい...
5キロに渡るモーボワザン湖もそろそろ終わり。
左奥に先ほどの水の吹き出し口が分かるかな?
一番奥がダムです。

ここからが、450メートルくらいのこの日最後の、シャンリオン小屋までの登りになります。
一日の最後に登るのって、とっても疲れます。
この時も、とても苦しかったけど、これからの数日間の苦しみと比べたら、
もう覚えていないくらい楽なものだったようにランク付けされます。



a0091997_23541481.jpg

やっとこさ着いた シャンリオン小屋。
みんなさっさか登って、とっくに着いていました。



a0091997_23544033.jpg

シャルロもとっくに着いて、荷物を降ろしてもらっていました。
さっそく硬くなったパンをもらって ご機嫌。
でもさっき上り始める前、
ピエールの言う事を聞かないで、ひとりでたったか歩いて行っちゃって、
捕まえようと思っても逃げたりして、まるでオオキミみたいでした。
一日目はまだあまり知らないピエールに、ちょっとこうして反抗して見せるのだそうです。
ビニールの袋をがさがさと音をさせて興味を引いて、やっと手綱を捕まえられました。
悪い子ですね~。



a0091997_23552289.jpg

小屋の反対側もきれい~。
小さな湖はシャンリオン湖。
明日の朝はあっち行くのかしら?(←まだよく分かっていない。。。)


この小屋にはシャワーはありません。
ミネラルウォーターはなくて、水道の水がきちんと検査されてて合格なのだそうで
夕食の水差し用にも、それを自分達で汲んで飲んでくださいと言うことです。
ちょっと不安ですが....
他のテーブルには、夕べホテルに泊まっていたグループもいます。
夕ご飯は、まずスープ、おいしかったけど、
次のお肉は、さっきのスープ作るのでだしが全部出てしまったのでは?というような、
靴の底みたいに硬くて、私はいただきましたが、食べない人もいました。
デザートはフルーツサラダ。
誰かがワインを頼んでくれて、ちょっといただきました。

小屋はマッターホルンの肩の小屋、ヘルンリヒュッテと同じテイストでした。
たくさん山屋の来るスイスの山小屋はこんなもんという私のイメージなので、
抵抗ありませんでしたが、
Tさんにとっては「きれいでない小屋...」という評価でした。
実際今終えてみて、ここが一番よろしくなかったです。
日に日にだんだんよくなっていったとでも申しましょうか...


a0091997_23554321.jpg

夕ご飯後、地図を確認して、もう一度。
向こうに見える山がジュレ山 3446M。
まだ夕日刺す下の雪渓のところが
Fenêtre de Durand フネートル(窓)・ド・デュラン、イタリアとの国境。
明日の朝はすぐ下の小道を降りて行って、あそこまで上りかえします。

ピエールからアナウンス。
去年とってもゆっくり歩くグループと、翌日の行程に11時間かかったそうです。
出発前に予告されている場所と違うルートで違う場所に向かいます。
時間も大幅に伸びます。
パンフレットに、難しく、時間も長く書いていると、確かにお客さん誰も集まりませんものね。
でもこんなこと日本人向けツアーならクレームです。
でもフランス人にはこんなのざらだそうです。
なので、翌日の朝食は5時半!
テルモスは前の晩から出してお湯を頼んでおきます。



a0091997_23561391.jpg

シャルロ、今日はお疲れ様でした。
明日もどうぞよろしく励ましてね。
[PR]
by tchierisu | 2007-08-31 02:22 | 山歩き


a0091997_2524490.jpg

シャモニからのドリュ針峰


突然ですが、実は私、山好きです。
30の頃東京で怪我をして、もう走ることができないかも...と思った後、
こんなに軟弱な私が山歩きに目覚め、
たくさんの先輩達のお陰で、
まるで最初から体育会の人?などと呼ばれるほどになりました。
フランスに来たのも、山+フランス語=シャモニという公式から
モンブランのふもとで拾っていただき、
なんとかこちらに住み続けられることになったのであります。

毎夏、季節労働で、シャモニを基点に、
スイス・イタリア方面で、日本からのお客様をお連れして、
ハイキングや、登頂のお手伝いなどをさせていただいておりました。
でもそれは10年前から5年くらい前までの間のこと。
最近では既に3年前、パリの店を夏休みと称して閉めて、
その間1ヶ月だけ山の仕事をしましたが、
治療のため病院通いの直後だったこともありますが、体力の衰えを激しく感じ、
「もうマッターホルンの肩のヘルンリ小屋までは、元気よくお客さんをお連れできないな....」
と独りさみしくさとった次第でした。

でもやっぱり山は好きです。
今私が暮らすオルレアンの郊外の村は、農作物が豊かな土地ではありますが、
全くのまっ平ら...
傾斜が、起伏がありません。
さみし~~~
禁断症状が出ます。

東京で暮らしていた頃は、忙しい仕事の合間に、
10日に一度は山に行かないと、元気に仕事が続けられないような状態となり、
よく奥多摩・秩父・山梨などの近郊の低山に思い立つとひとりでも行っておりました。
でも現在ここから一番近い山のある場所が、
先日ジープの祭典の記事をお送りしたオーベルニュ地方。車で3時間です。
一番高いピュイ・ドゥ・サンシーで、標高1885メートルです。
やっぱりアルプスまで行くとなると、550キロ 6時間近く走ります。

以前はオルレアンの暮らしに疲れて、
シャモニの近くにひとりで2週間逃げた時もありました。
11月末から12月はじめのシーズンオフ、
雪が降り始めた季節でしたが、毎日ひとりで黙々と山の中を徘徊しましたっけ...

でももうそれも数年前のお話。
最近は刺繍にハマったこともあり、すっかり一見インドア派。
静かに暮らしておりました。


a0091997_254510.jpg

2004年、日本からの雷鳥博士とフランス人鳥類学者を
私のおんぼろフィアットUNOでヴァノワーズにお連れした折撮った、
かわいいエーデルワイス。



ところが、前回お送りした、5月6月の一連のウオーキングのお陰で、
何か体力に自信がついた最近の私。

3月のパリ歌舞伎を一緒に観て、
おうちをパリでの私の常宿にさせていただいている友人Hさん。
Hさんのお友達にSさんという方がいらっしゃいます。
私は以前一度だけお目にかかったことがありますが、
HさんはSさんに誘われてウオーキングに時々行っていると聞いていました。
先週そのSさんから直接メールをいただきました。
Sさんは去年トゥール・ド・モンブランという、
モンブラン山塊を1週間かけて歩いて回るツアーに参加して、完歩されたそうです!
私は以前日本からトゥール・ド・モンブランにいらっしゃるのお客様のお世話はしましたが、
とっても大変なので、付いて回る仕事は避けてきました。
1週間分の重い荷物を背負って、毎日登ったり下ったり1000メートルづつ、
一日6~7時間 が1週間以上も続くのです。
それを制覇したSさんが、私の山好きという噂を思い出して、
今年のトゥール・グラン・コンバン に一緒に参加しませんか?とお誘いくださったのです!

グラン・コンバンという山は、
モンブランからマッターホルンへ歩くオートルートという道の途中、
スイスとイタリアの国境に位置します。
セントバーナード犬で有名な、グラン・サン・ベルナール峠なども通って、
そのグラン・コンバン山の周りを7日かけて歩くというのが
トゥール・グラン・コンバンです。
そういうツアーの厳しさ、大変さが想像つく私は、
どんなに山に行きたくても、はいはい それでは というわけには参りません。
ガイドや、他のお客様に迷惑がかるというものです。
今の私の身体では、到底無理とジャッジが下ります。

でも私の心を動かしたのは、サモワンスのアソシエーションの主催するそのツアーは、
なんと、ロバと馬のあいのこ、ミュルが荷物を運んでくれて、
自分はお水と行動食だけかつげばいいのです!
これは大きなダバンタージュ!
私もまた行けるかも...と、無謀にも心が動きます。

お客さんを連れての山歩きは。
いざ何か起こった時は、谷まで、あるいは近くの小屋まで、
責任感いっぱいに走れないといけません。
全行程の時間を気にして、お天気を気にして、お客さんの不満を気にして、
緊張の連続であります。
こっちが焦っても、そんなそぶりはおくびにも出さず、
楽しくおしゃべりし続けて、お客さんを不安がらせてはいけません。
全くもって、大変なお仕事なのであります。
それをするには、体力にかなりな余裕が必要なのです。

でも今回は一変して、私がお金を出すお客さんです。
自分の歩くことに集中して、エネルギー配分に専念すればいいのです。
それに荷物はかわいいミュルちゃんが持ってくれて、
お昼ご飯までピクニックの場所で配給だそうです。
たのしそ~♪


a0091997_2551644.jpg

シャモニの町からここまで300メートル。
私の体感で300メートルの標高差を測る基準がこの景色です。



でもやっぱりどんな行程になるかよく知らないといけません。
行くにせよ行かないにせよ、下調べしないと気がすみません。
地図好きの私であります。
是非とも手に入れたい25000分の1の山歩き用の地図、
特にスイスとイタリアのは、オルレアンなんかでは手に入りません。
パリのSさんに、お忙しいところ、登山用具専門店に行って、
探して送っていただくようお願いしました。
ご親切にも、その他の資料と共に、
網羅されない部分は、以前現地で買ったものを
A3で4枚のカラーコピーにして同封してくださいました。

それが届いたのが昨日。
一日じっくりツアーの毎日の行程を地図の上でシュミレーションしました。
一番きつい日で1300メートル登って1300メートル下る日があります。
そんなのが6泊7日続きます。
でも毎日よく食べれてよく寝れれば、何とかできるかもしれません
...なんて気になって来たから怖いですね~。

それにはまず今の体重をどうにかせねば..です。
今までの人生でこんなに重くなったことない状態です。
体が重くて、登りがきつくなる、
下りでも、負担がひざに来て、苦しむのは自分です。
まっ平らなここでは坂を登ることができないので、
心臓の訓練をするには、泳ぐか走るかですね。
でもどっちもできそうもない。
でも腹筋や、ステップで足を鍛え、できる限り歩くようにしましょう。
山行きの訓練の一番のトレーニングは山歩きです。
7月22日からの出発に備えて、前の週からアルプスに行って、
毎日軽い山歩きをするべきでしょう。

Sさんがおっしゃるには、
マイナーなコースなので、人が集まらず催行されないかも... とのこと。
そうなったら、2人でまた別のアローラの谷に入って、
自分達のペースで山歩きしましょうと言うことになりました。
体力の無さを怖がる私を、Sさんもきっと不安になってきたのかもしれません。
私を心配してのお心遣い、ありがたいことです。
その計画も、のんびりバカンスで、とっても素敵です。
でもそういう楽しみは、いつでもできること。
お客さんになって、できないかも...というのに挑戦して、
遂にはそれを成し遂げ、達成感、大満足 っていうのは今の時期だからこそでしょう。
捨てがたい。う~~~ん。

そんなこんなで、とりあえずはすっかり山に行く気分。
またもやシャモニで仕事をしていた体育会系のノリの日々で、
たまったアイロンかけや、洗濯など、家事がはかどるはかどる。
朝も早く起きちゃいます。
刺繍もやっちゃいます。

クマはそんな山行く私が大好きみたいです。
体育会系モードと化した私の生活ぶりが気持ちいいようです。
彼の仕事は人様がバカンスの時が一番忙しく、7月のその頃は、他の社員もお休みをとり、
彼一人で、あっちこっちの現場に行って、時には泊まりも余儀なくされるようです。
そんな時、電話も通じないような山に私が行っててくれて、
楽しくエンジョイしててくれると思うと、
余計な気を使わず仕事に専念できて良いそうなのです。



そして、今日、ついに意を決して、
アソシエーションに電話しました。
人が集まらなくて、催行されないかも...ということでしたが、既に8人。
ちゃんと出るそうです。
体力不足の不安を訴えつつも、とってもサンパなシルビーさんの声をきき、
ネットでとうとう申し込んでしまいました~~~!
ネット販売のお買い物をポチッとしてしまったのとはわけが違います。
大丈夫なのだろうか...もう後には引けません。
トレーニングです。


a0091997_2555627.jpg

シャモニから300メートルの高さにあるのは、実はこのシャレフローリアです。電気も水道もないけど、たっくさんのお花がとってもきれいで、ここで一息つくのは至福の時。



...って言って、パソコンの前でこれ書いてるんだからだめですね~。
さあ、ステップの機械でも出しましょうか。

[PR]
by tchierisu | 2007-06-28 02:16 | 山歩き

a0091997_018981.jpg


Abécédaire du grand air
雑誌 『Ouvrages broderie』 Hors série No.9 Décembre 2002 より
195x163 points   27.8x23.2 cm
アイーダ生地 ; 7points/cm
           rustico Zweigart, coloris mastic aspect chiné



前回発表の、クマにプレゼントした3作目を裏でやっていた時の、
表でのオフィシャルな作品です。

クロスステッチにはまり始めて、
フランスのクロスステッチ事情はいかがなものかと、いろいろ注意してみると、
いくつも雑誌が出ているのが分かってきました。
いろいろ吟味の結果、一つの雑誌の定期購読を申し込みました。


a0091997_23254452.jpg


山好きの私は、このバックナンバーに山特集があるのを見つけて、
さっそく取り寄せ、その中のひとつをまず手始めに手がけました。
アイーダ生地も雑誌の最後のページから通販でメートルで買いました。
この作品に使ってもまだあまっていますが、
気に入ったリュスティックな茶色いぽつぽつが入ったアイーダなので、
またいつか使えること間違い無しです。


額は、当時パリで任されていたブティックの買い付けの合間に、
サンジェルマンデプレの知人の店に寄った際、隣に素敵な額屋さんを発見。
そこでリュスティックなバゲットを見つけて、私の作品に合わせて作ってもらいました。
「なるべく木に節目が入ったところを使って、
リュスティックさを強調してください」 とお願いしました。
今、時間が経って、ほこりをかぶってそれを払う時の感触もいい風合いで、
作品より額のよさが目立ってしまいます。(笑)

a0091997_0191056.jpg



自分が刺した作品をあらためてしみじみ見ていると、
刺していた頃の思い出が浮かんできます。
母がフランスに遊びに来ていて、電車がストで止まって、
一緒にパリオステルリッツ駅で待っていた時も、これを刺していたな~ とか...


真ん中のお花に1本取りの茎のモチーフが、
赤茶とからし色の彩りといい、
イタリアのアルプスから、マッジョーレ湖の方を旅した時のイメージが何故か広がります。

ウサギもいるし、
よく高ーい岩の上にいるのをハイキングの際に見かける、
アルプスに生息するシャモワもいます。
エーデルワイスの柄の突いた、杖。
今度山行ったら買ってこようかな?
シャモニのフレジェールの前に立っているような、アルプス風の教会。
アルプスの3大花のひとつ、ジャンシアン。
左右や下にある、細かいお花のモチーフが
色もかたちも繊細でかわいくて特に好きです。

上下左右の茶色いハートや星みたいなお花の中に真っ白を刺したモチーフを見ると、
何故かクッキーのオレオを思い出してしまう、最近甘い物好きの私です。

一番上の山のモチーフは、どう見ても私の仕事場、シャモニの山塊です。
シャモニの谷の反対側の、ラックブラン辺りから見た景色です。
一番左のエギーユドヴェルトの次に来るのが、レ・ドリュなので、
より本物に近づけるために図案をアレンジして、よりいっそうとんがらせてみました。(笑)
そのあと右方向へ、奥にグランドジョラスの北壁、
その下にはメールドグラスがあるはずです。
そのあとは3つのシャモニ針峰群、グレポン・ブレティエール・プランと続き、
小さいのがエギーユドミディのつもりかな?
手前の標高の低いタキュルの方が高く見えてしまいますが、
本当はその奥の方にあるのが、
ヨーロッパアルプス最高峰の、まあるいモンブランの山頂なのです。
(...なんて、間違ってたら、もう山のガイドも失格ね...
オコタンペコさん いかがでしょう?(笑))

ここのところ、山とご無沙汰で、とっても山が恋しいです。
そんな時この作品を眺めては、ため息をついています。
私の作品の中で、思い入れが強くて、ランクの上位に入ります。




おまけ :
a0091997_23481973.jpg

これを刺している頃、
パリの店で、日本のちりめんの生地を売っていましたが、
その端切れで、針刺しなんかも作りました。
端切れの形をそのまま使ったので、こんな形になりました。
これは今も毎日使っています。

[PR]
by tchierisu | 2006-12-08 00:54 | クロスステッチ